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ロックウェル 硬さ試験機 DIN EN ISO 6508、ASTM E-18準拠

QATMロックウェル硬さ試験機は、考え抜かれたデザインと最先端技術を兼ねそなえた高性能試験機です。細かな設定機能により、安全で簡便、迅速な操作を可能にします。最新のソフトウェアとインターフェースが搭載されているので、操作自動化により試験時間を短縮し、どのようなラボにも組み込みやすい設計となっています。幅広い圧力レンジに対応し、さまざまな試験材料のロックウェル硬さ試験を行うことができます。

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バックグラウンド情報 ロックウェル硬さ試験機(DIN EN ISO 6508準拠)

1907年、オーストリアのルードヴィークがダイヤモンド円錐形圧子の圧痕深さから材料硬さを求めるというアイデアを発表しました。しかし、それを実用化するためには、予備荷重をかけることで試料の表面性状からの影響を除去する工夫がさらに必要でした。1922年になって初めて、米国のスタンリー・P・ロックウェルがルードヴィークの技術考案を発展させ、実用的な試験方式の開発に成功しました。ロックウェル硬さ試験はその簡便性から、またたくまに産業界に広まりました。

ロックウェル硬さ試験の圧子

ロックウェル試験では、頂角120°のダイヤモンド円錐または2種類の焼入れ鋼球(直径1/16インチ=1.5875 mmまたは1/8インチ=3.175 mm)のいずれかを圧子として使用します。鋼球の使用は製品仕様に明記されている場合にのみ、または別途取り決められている場合にのみ認められます。当事者間の合意または必要に応じて6.356 mmまたは12.70 mmのカーバイド球も使用できます。

120° ダイヤモンドコーン

120°
ダイヤモンドコーン

HRA, HRC, HRD, HR 15 N, 
HR 30 N, HR 45 N

Ø 3.175mm 硬化鋼ボール

Ø 3.175mm
硬化鋼ボール

HRE, HRH, HRK

Ø 1.5875mm 硬化鋼球

Ø 1.5875mm
硬化鋼球

HRB, HRF, HRG, HR 15 T, HR 30 T, HR 45 T, HR Bm, HR Fm

3段階のロックウェル硬さ試験

  1. まず、試料面に圧子を押しつけて、特定の予備荷重F0をかけます。これによって、黒皮層や硬化といった試料面の性状が硬度に与える影響を排除します。この予備荷重を初試験力として加えたときの圧子の侵入深さ(くぼみ深さ)がt0と定義されます。予備荷重を正しく作用させるためには、通常、初試験力に達するまで圧子を試料片に押しつけます。
     
  2. 次のステップで、試験荷重F1でさらに押し込みます。このときの圧子の侵入深さ(くぼみ深さ)がDtと定義されます。この際、(予備荷重に起因する)衝撃、振動、揺れまたは過負荷なしに、主試験力を試験片に追加する必要があります。試験荷重の付与時間は2~8秒で、その保持時間は4秒(許容誤差±2秒)と定められています。
     
  3. 最後のステップで、ふたたび予備荷重F0に戻して圧子を押しつけます。圧子の侵入深さは塑性変形のtelだけ後退します。そこで得られたくぼみ(圧痕)の深さがtblと定義されます。硬度はゲージから直読するか、くぼみ深さの測定値から算出します。
3段階のロックウェル硬さ試験

t0 = 予備荷重F0付与時のくぼみ深さ
Δt = 試験荷重F1追加時のくぼみ深さの差分
tel = 予備荷重F0に戻した時の塑性変形
tbl = 予備荷重F0に戻した時の永久くぼみ深さ

ロックウェル硬さ試験の結果

ロックウェル硬さ試験の結果は次のように算出します。

HRC方式の場合、Zは100であり、Skt(目盛り)は0.002 mmとなります。たとえば永久くぼみ深さの測定値が0.12 mmの場合、40 HRCのロックウェル C硬さが求められます。

ロックウェル硬さの試験結果は、DIN EN IS 6508-1 に基づいて次のように表記されます。

60 HRC W   ⇒   ロックウェル硬さの値

60 HRC W   ⇒   「ロックウェル硬さ」の略語

60 HRC W   ⇒   硬度スケールの表記、ここでは「C」スケール

60 HRC W   ⇒   球圧子が使用された場合の材質、ここでは「超硬圧子」(円錐形ダイヤモンドでは表記なし)